全員で楽しんで、喜んでやろうと話しています。プロ選手としてプレーできることを幸せに思わなければいけないと思うのです。自分の愛する仕事に就くことができる人間は全体のわずか5%だと。サッカー選手は愛する仕事をやっているのです。すごく運がいいのです。それを感じて、楽しんでプレーをしようと話しています。サッカーマガジン 2005年10月18日 1047号 シャムスカ監督インタビュー
低迷していた大分に新しい監督が就任した。シャムスカである。
シャムスカ就任前は、ビリから2番目の17位に低迷していた大分が、10月15日時点で、12位に浮上している。
09月10日(土) 16:00 浦和レッズ 1-2 (AWAY)
09月17日(土) 16:00 名古屋グランパスエイト 2-0 (HOME)
09月25日(日) 15:00 FC東京 0-0 (AWAY)
10月01日(土) 15:00 横浜F・マリノス 0-3 (AWAY)
10月15日(土) 16:00 清水エスパルス 5-0 (HOME)
就任以来5戦負け無しで、4試合連続の無失点。攻撃力は試合ごとに増していて、昨日の清水戦は5得点である。
40歳になったばかりのシャムスカは、プロ選手としての経歴はなく、ユースを終えたあとに、フィジカルコーチの道を歩んできた。
インタビューを読むと、これまで感じてきた優秀な指導者の共通項がシャムスカにも見えてくる。
1)学ぶ側の選手たちの意欲を引き出すこと
2)最終的な判断は、ピッチ上の選手の自主性にある
3)サッカーは楽しんでプレイするものだ、という姿勢
4)(以下の引用からは見えにくいが)相手の分析を重ね、ディテールを伝えること
彼の加入で、さらにJの監督模様が面白くなってきた。オシムにしても、J下位のチームに、こういうマジックを持った監督が入ると、俄然リーグが盛り上がる。
頼むから、オシム、ブッフバルト、岡田は、来期も続けてほしい。祈るような気持ちだ。
以下、シャムスカの言葉からいくつかを引用してみた。
「一番大事なことは選手たちが自身を持つこと。選手一人一人が自信を持てば、サッカーが変わってくるのです」
「まずは監督の戦術がどうのこうではなくて、選手たちが監督を信用してくれることが一番大事なことなのです」
「選手には多くの選択肢を与えています。選手たちは、試合中にそれを自分で判断してやることが大事なのです。監督は、はじめから自分の意見を押し付けるのではなく、選択肢がある中で、こういうケースにはこう対処するんだ、と導くような指導をしています」
「世界のサッカーは年々早くなっていますが、われわれがそれにあわす必要はない。今いる選手で日本のサッカーに適したことをやっていけばいいと思っています」
「基本的には相手のキーマン(レッズの時はポンテ)にはマークをつけますが、それは守備的な考えからではなく、常に攻撃することを思い描いてのものです」
「いい選手がいれば、ユースの選手だろうと使う、ということ。福元はすばらしいサッカーセンスを持っている。だから使ってみようと思ったのです。同じ理由で、若いGK西川にもチャンスを与えています」
「やり方次第で小さいクラブでも上に行けることを実感し、それが私のモーチベーションになりました。トップクラブからのオファーもありましたが、小さなクラブでまた勝ってみたい、という想いが強かった」
「どのチームに行っても、それぞれ違うタイプの選手がいるので、私はその選手たちに合った戦い方を心がけている。大分には大分の戦い方がある」
シャムスカ監督の略歴 大分トリニータのホームページを中心に再構成した。
プロ選手経験はなく、無名クラブのユース出身。体育大学を卒業後に指導者の道を進み、フィジカルコーチから監督へ。
中小規模のクラブを渡り歩き、バイーア州、アラゴアス州選手権でタイトルを獲得。
2002年にブラジルカップ準優勝 (ブラジリエンセ)、2004年にフラメンゴを撃破して、ブラジルカップ優勝・1部昇格(サントアンドレイ)させるなど実績を持つ。
特に若手育成に定評があり、安易な補強をせず、クラブの現有戦力を育て、モチベーションを高めることでチーム力のアップをしてきた。
無名クラブのDFから監督に転身し、代表監督にまで上り詰めたフェリペ監督(現ポルトガル代表監督)に似通った経歴として、将来のブラジル代表監督の一人と言われ始めている。
海外での経歴を持つため、大分を選択。FC東京も、時期監督の選択肢の一人として候補に上げていた、という噂もある。
本名 : ペリクレス レイモンド オリベイラ シャムスカ( Pericles Raimundo Oliveira Chamusca )
生年月日 : 1965年9月29日生まれ(40歳)
出身地 : ブラジル バイーア州サルバドール出身
監督歴 :
ビトーリア(ブラジル)1992年~1995年→サンタクルス(ブラジル) 1996年→ミラソ―ル(ブラジル)1997年→リオ・ブランコ・エスポルテ→アメリカ(ブラジル)1997年→リオ・ブランコ・エスポルテ(ブラジル)1997年→アトレチコ(ブラジル)1998年→アラゴアス(ブラジル)1998年→ビトーリア(ブラジル)テクニカルディレクター1999年~2000年→ビトーリア(ブラジル)2001年→コリンチャンス(ブラジル)2001年→ミラソ―ル(ブラジル) 2002年→ブラジリエンセ(ブラジル)2002年→カシアス(ブラジル)2002年→サンタクルス(ブラジル)2002年~2004年→サントアンドレイ(ブラジル) 2004年→サンカエターノ(ブラジル) 2004年→ゴイアス(ブラジル) 2005年→ボタフォゴ(ブラジル) 2005年
コメント
シャムスカ監督再び セレッソ大阪 vs 大分トリニータ
シャムスカ監督再び
う〜〜〜ん、最高!
最高に面白い試合だった!
一部の人しか見れないなんてもったいない。
「Jリーグなんて面白いの?」
なんて言う海…